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論文

H$$_{infty}$$推定理論に基づく正味反応度の推定

鈴木 勝男; 島崎 潤也; 篠原 慶邦

日本原子力学会誌, 36(1), p.79 - 88, 1994/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:28.09(Nuclear Science & Technology)

本報では反応度の変化が未知である場合の動的反応度推定問題にH$$_{infty}$$推定理論を適用して反応度推定器を設計した。設計は一点動特性方程式と仮想的雑音/外乱で駆動される反応度状態方程式とを組合せたシステムモデルに基いて行なった。H$$_{infty}$$推定理論ではこの仮想的雑音/外乱はルベーグ可積分関数空間(L$$_{2}$$)に属すると仮定する。本推定理論はカルマン理論に基づく設計論と比較すると簡潔かつ見通しよい設計論を与えることが分った。また、高速炉の反応度推定の数値シミュレーションの結果は、大きな観測雑音の下での反応度推定およびシステム雑音によって駆動される場合の反応度推定に関して良好な特性をもつことを示している。これらの結果から、H$$_{infty}$$推定器は原子炉の出力運転状態において発生する反応度異常の監視に適用しうると考えられる。

報告書

高速炉の反応度推定へのH$$_{infty}$$最適推定器の適用

鈴木 勝男; 島崎 潤也

JAERI-M 93-062, 28 Pages, 1993/03

JAERI-M-93-062.pdf:0.71MB

本報はL$$_{2}$$関数空間に属する外乱全体に対して推定誤差の最大エネルギをH$$_{infty}$$ノルムの意味で最小化するミニマックス問題として定式化されたH$$_{infty}$$最適推定理論に基づく設計法を用いて高速炉の反応度推定器を設計し、その推定結果について報告するものである。まず、通常の核的一点動特性方程式に仮想的な外乱で駆動される正味反応度の状態方程式を組合せた設計モデルを作成し推定器を設計する。次に、計算機シミュレーションにより種々の外乱に対する反応度変化の推定結果を示す。

報告書

チェルノブイル原子炉事故の炉心空間動特性解析

高野 誠; 新藤 隆一; 山下 清信; 沢 和弘

JAERI-M 87-059, 57 Pages, 1987/05

JAERI-M-87-059.pdf:1.54MB

チェルノブイル原子炉事故に関する動特性解析を3次元炉心核熱動特性解析コ-ドCOMICにより実施した。使用したCOMICコ-ドは元来六角形状ブロックで構成される高温ガス炉の炉心核熱動特性を解析する目的で開発したものであり、本事故の解析を行なう為冷却材としてヘリウムの他に軽水も取り扱える様にする等の改造を行なった。解析は主に炉心内の出力分布と動特性との関連に注目して行ない、全炉心を3次元形状でモデル化した場合と炉心内の1制御棒チャンネルとその周辺の6燃料チャンネルからなるス-パ-セルモデルの場合について取り扱っている。解析の結果、炉心全体で見たボイド反応度添加速度が炉心の出力分布や流量分布に依存する事が示され、そのため、これらの分布が異常出力上昇に関するピ-ク値や発生時刻にも影響を及ぼす可能性のある事が示された。

報告書

高温ガス冷却炉用3次元炉心核熱動特性解析コード; COMIC-2

高野 誠

JAERI-M 87-060, 49 Pages, 1987/03

JAERI-M-87-060.pdf:1.25MB

本コ-ドは1985年に開発されて以来、より使いやすくする為、計算速度の改善を含め幾多の改良が成されてきた。その為、入力デ-タやJCL等に先のマニュアルと不整合を生じ、ここで新たに本報告書を作成したものである。本コ-ドの計算速度の改善は、プログラムフロ-の簡素化及びベクトル化の両面から行ない、モデルの規模にもよるが、全体として10倍程度の高速化が達成された。

報告書

SCOTCH: 高温ガス冷却炉の核・熱流動結合炉心動特性解析プログラム

江崎 正弘; 小沢 保*; 三竹 晋

JAERI-M 8292, 80 Pages, 1979/06

JAERI-M-8292.pdf:1.82MB

多目的高温ガス実験炉を含む高温ガス冷却炉の炉心を解析対象とした炉心動特性解析プログラムSCOTCHの報告ならびにユーザ・マニュアルである。本プログラムは多チャンネル模擬の流動ならびに温度特性と中性子エネルギ2群の径方向1次元原子炉動特性を結合したSCOTCH-RXサブ・プログラムおよび軸方向1次元の原子炉動特性を結合したSCOTCH-AXサブ・プログラムでなりたつ。このプログラム・ステップ数(カード枚数)は約8,000(枚)であり、必要とする計算記憶容量は約102kilo-wordsである。

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